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石油ファンヒーターとエアコンはどちらが経済的?暖房費を安く抑える方法も解説

こんにちは eライフ西春 代表の 加藤です。

冬の暖房器具として、石油ファンヒーターとエアコンはどちらが経済的なのか、気になっている方もいるのではないでしょうか?

近年の電気代や灯油価格の値上げを受け、少しでも費用を抑えて使いたいと考える方も多いでしょう。

本日は、石油ファンヒーターとエアコンの暖房費を比較します。

記事の後半では、暖房器具のランニングコストを抑えるためのポイントも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

石油ファンヒーターとエアコンの違い

石油ファンヒーターは、灯油を燃料とし、温風をファンで送り出して部屋全体を素早く暖める暖房器具です。

一方、エアコンは、室内機と室外機の間で冷媒を循環させ、熱を交換する冷暖房器具です。室外の熱を取り入れて部屋を暖めたり、室内の熱を外に出して部屋を涼しくしたりできます。

石油ファンヒーターとエアコンのメリット・デメリットは、次のとおりです。

石油ファンヒーター  メリット

・暖まるのが早い
・ほかの場所に移動できる 
・加湿できる



デメリット

・給油が必要
・空気が汚れやすい
・火傷や火事に注意が必要


エアコン   メリット

・暖房と冷房の両方に対応できる
・温度調整しやすい

デメリット

・初期費用が比較的高い
・部屋全体が暖まるまでに時間がかかる
・乾燥しやすい

石油ファンヒーターは、点火してから部屋が暖まるまでの早さが大きなメリットです。起床時や帰宅時も、ボタンひとつですぐに部屋を暖められます。

また、石油ファンヒーターは持ち運びに適しているため、脱衣所やトイレなど、一部の場所を暖めたいときにも役立ちます。

エアコンは部屋全体を暖めたいとき、石油ファンヒーターは狭い範囲をすぐに暖めたいとき、などの使い分けをおすすめします。

石油ファンヒーターとエアコンはどちらが経済的?

石油ファンヒーターとエアコンはどちらが経済的なのか?実際に比較してみましょう。


以下で、石油ファンヒーターとエアコンの暖房費を計算してみます。

石油ファンヒーターの暖房費

石油ファンヒーターの暖房費は、灯油代と電気代の2つです。

石油ファンヒーターの灯油代と電気代は、それぞれ以下の式で計算できます。

灯油代(円)=燃料消費量(L/h)×使用時間(h)×1リットルあたりの灯油代(円/L)
電気代(円)=消費電力(kW)×使用時間(h)×料金単価(円/kWh)
暖房の目安が木造7畳、コンクリート9畳までの石油ファンヒーターを例に、灯油代と電気代を算出します。

燃料消費量は0.243~0.064L/h、燃焼時(強)の消費電力は0.014kWとして、上記の計算式にあてはめると、灯油代と電気代は以下のとおりです。


灯油代
1時間あたり 約7.6~28.9円
1日あたり  約61~231円

電気代
1時間あたり 約0.43円
1日あたり  約3.5円

石油ファンヒーターの場合、ランニングコストは灯油代がメインであり、電気代はわずかな金額です。

灯油代と電気代を合わせて1日8時間使用と仮定した場合、1時間あたり約8.0~33.0円、1日あたり約65~235円の費用がかかります。

エアコンの暖房費

暖房の目安が6~8畳のエアコンを例に、電気代を算出します。

消費電力を0.625kWとすると、エアコンの電気代は次のとおりです。

1時間あたり 約19.4円
1日あたり 約155円

エアコンの場合、1時間あたり約19.4円、1日あたり約155円の暖房費がかかります。

これは、今回試算した石油ファンヒーターの暖房費の範囲(約8.0~33.0円/1時間、約65~235円/1日)におさまる金額です。

比較結果より、石油ファンヒーターとエアコンの暖房費は、明確にどちらが安いといえるほど、大きな差はないことがわかります。

石油ファンヒーターとエアコンを使い分ける方法もある

石油ファンヒーターとエアコンにはそれぞれメリットがあるため、うまく使い分けることで、より快適に部屋を暖められます。

石油ファンヒーターは短時間で部屋を暖められますが、長時間使用する際は定期的な換気が必要です。

一方、エアコンは換気不要ですが、部屋全体を暖めるのに時間がかかり、基本的に移動できません。

そのため、石油ファンヒーターを使用して短時間で部屋を暖めてからエアコンに切り替える、エアコンでリビング全体を暖めつつ石油ファンヒーターで入浴前だけ浴室を暖めるなど、利用シーンに合わせて使い分けるといいでしょう。

なお、エアコンと併用すると石油ファンヒーターの灯油消費量を抑えられるので、給油に行く回数を減らしたい方にもおすすめです。灯油の給油は冬場の嫌な作業の一つですよね。

暖房器具のランニングコストを抑えるポイント

ここからは、石油ファンヒーターやエアコンなど、暖房器具のランニングコストを抑えるポイントを紹介します。

特に意識しておきたいポイントとして、以下の6つがあげられます。

適切な温度設定にする
使用時間を短くする
部屋の断熱対策をする
空気の循環で暖房効率を高める
省エネタイプを選ぶ
電力会社や電気料金メニューを見なおす

適切な温度設定にする

暖房器具を使用する際は、適切な温度設定にすることでランニングコストを抑えられます。

たとえば、冬にエアコンの暖房機能を使用する際、温度設定を1℃低くすると約10%の消費電力削減につながります。

部屋を暖めすぎている場合は温度設定を低くし、ひざかけや湯たんぽなどの防寒グッズを活用して、電気代を削減しましょう。

使用時間を抑える

1時間以上外出するときや暖房が不要なときは、暖房器具の電源を切って使用時間を短くしましょう。

就寝時はタイマーの活用がおすすめです。タイマー機能を利用すると、就寝前に部屋を暖め、睡眠中は暖房器具をオフにすることができます。

断熱対策をする

部屋の断熱対策も、冬の電気代を抑えるのに有効です。

カーテンは、厚手で床まで届く長さのものを使用し、ドアや窓の開閉回数を少なくすることで、部屋の熱が逃げたり、部屋に冷気が流れ込んだりすることを防げます。

空気を循環させる

暖房器具で部屋を暖めると、暖かい空気は天井付近の上のほうに、冷たい空気は床付近の下のほうにたまりやすい性質があります。

そこで、扇風機やサーキュレーターを使って部屋の空気を循環させると、暖房効率を高めることができます。この結果、部屋の温度が均一になり、足もとまで暖められます。

冷房時もそうですが 、空気の循環はとても大切ですね。

省エネタイプを選ぶ

暖房器具の買い替えを検討しているなら、省エネ性能の高い製品を選びましょう。

「統一省エネラベル」とは、消費者が省エネ性能の高い製品を選ぶ際、参考にするためのラベルです。このラベルは、小売事業者表示制度に基づき、努力義務で一部の家電製品につけられています。

統一省エネラベルには、省エネ性能の評価や省エネ基準達成率、年間目安電気料金などが表示されています。石油ファンヒーターには簡易版ラベルが採用されており、省エネ達成基準率やエネルギー消費効率などが確認できます。

電力会社や電気料金メニューを見なおす

電力会社や電気料金メニューを見なおすことで、電気代が今より安く抑えられる可能性があります。

本格的に電気代を見なおしたいと考えているなら、現在契約中の電気料金メニューを確認してみましょう。

最後に

石油ファンヒーターとエアコンのランニングコストは、明確にどちらが安いといえるほど、大きな違いはありません。

石油ファンヒーターを使って短時間で部屋を暖めてからエアコンに切り替えるなど、暖房器具をうまく使い分けると、暖房費を抑えることができます。